コラム
萩原印刷メルマガ
信頼度の高いオウンドメディアになるために(2015年11月27日)
クロスメディア部
◎ コラム ◎ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
信頼度の高いオウンドメディアになるために
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スタンフォード大学が発表した「Webの信頼性ガイドライン」を軸に、
オウンドメディアの「信頼性」をどうすれば高められるかを紹介します。
オウンドメディアとは、企業やブランドが自ら「所有する」メディアであり、
昨年あたりから積極的に取り組む会社が増えています。
広い意味では、Webサイトそのものや、
自社発行の広報誌やパンフレットなどを含みますが、
一般的には、消費者への情報発信やコミュニケーションのために
新たに開設した「特設サイト」や「記事サイト」を指します。
たとえば、資生堂の「Beauty & Co.」、電通の「電通報」、
サイボウズの「サイボウズ式」などが有名です。
従来のブログのように、「広報」的な発想で、
一方通行の情報発信を行うのではなく、
・消費者への役立ちと自社のアピールの両方を強く志向する
・メディア全体や記事ごとのコンバージョン動線をわかりやすく提示する
・マーケティングの観点から、明確なKPIを設定する
といった点が、オウンドメディアの特徴です。
自社のプロモーションを展開する場所となるため、
ただ単に話題性(いわゆる「ウケる」「バズる」こと)だけを
意識するのではなく、情報の信頼性に配慮しましょう。
また、運営する会社そのものの価値を下げないためのポイントにも、
ぜひ興味をもって読んでいただきたいところです。
—————————————————————-
■ スタンフォード大学による、古くて新しい10のガイドライン
—————————————————————-
スタンフォード大学が2002年に発表した
「Webの信頼性に関するスタンフォード・ガイドライン」という、
10項目からなるガイドラインがあります。
Webサイトの信頼性をどうすれば高められるか、という観点から、
4500人に対して3年にわたって行った調査をもとに作った
ガイドラインで、いま、あらためて注目されています。
いまから13年前のものなので、少し古い部分もありますが、
情報発信やコミュニケーションに関する基本的な考え方は、
いまでも変わっていないはずです。
以下、10項目を詳しく見ていきましょう。
1. サイトの情報の正確性を検証しやすくする
記事で、第三者の文章やデータなどの引用、参照、出典などの
補助情報があれば、きちんとそのサイトへのリンクを添えましょう。
それにより、信頼性が強化されます。
2. サイトを運営しているのが実際の組織(会社)であることを示す
会社の実際の所在地や電話番号を掲載したり、
執筆者個人として何か所属している会などがあれば、明記しましょう。
これらがあいまいだったり、わかりづらいと、
実在性や背景情報に不足があることになり、
自分たちでは気づかないうちに信頼性が低下しているケースがあります。
3. 組織、コンテンツ、サービスにおける専門性を強調する
どの会社や個人でも、強い分野があると思います。
それらを強調することで、記事の信頼性が高まります。
さらに、専門性が高く、評判のよい会社と提携していたり、
共同企画などがある場合は、そういったことも掲載しましょう。
4. サイトを運営しているのが誠実で信用される人間であることを掲載する
運営者(運営責任者やスタッフ)の略歴、ソーシャルアカウントなどを
写真つきで掲載するとよいでしょう。
ユーザーとの「顔の見えるコミュニケーション」にもつながります。
記事それぞれについても、
執筆者情報としてこれらを掲載するのが望ましいといえます。
5. 連絡、お問い合わせを容易にできるようにする
住所、電話番号、メールアドレスなどの連絡先を明確に示しましょう。
連絡先がわかりづらい、問い合わせしにくい、といったことがないように。
6. サイトのデザインを、目的に合ったものにする
ユーザーは、まず見た目のデザインで、サイトの印象を決めます。
デザインでは、レイアウトや画像などの目に入りやすい要素はもちろん、
文字組みやサイト全体での一貫性などにも気を配りましょう。
デザインをサイトの目的に合わせること、つまり、
コンセプトやブランドイメージと一致させることが大切です。
7. サイトを使いやすく、ユーザーにとって有益なものに
この調査では「使いやすい」ことと「有益である」ことが、
信頼性に直結していたそうです。
運営者は、自社の製品やサービスのアピール、
技術的なチャレンジ(おもしろいギミックやビジュアルなど)を
強調しすぎてしまい、「ユーザー本位」を忘れてしまうことがあります。
コンテンツを見て、製品を購入したり、サービスに申し込むのはユーザーです。
ユーザー目線での継続的な改善が、オウンドメディアでも不可欠です。
8. サイトのコンテンツを頻繁に更新する
よく更新している、情報をアップデートをしているサイトは、
それだけリソースが投入され、しっかりと運営されているということ。
ユーザーの信頼性が高まることは間違いありません。
9. 広告や値引きなどのプロモーションコンテンツは最小限にする
できれば、サイトには広告を掲載しないようにしましょう。
運営費のために、どうしても広告を掲載する場合は、
コンテンツと広告を明確に区別できるようにしましょう。
通常、オウンドメディアは、
自社の製品やサービスをアピールする場所として運営します。
運営費を広告料で(部分的にでも)まかなうという発想は、ほぼないはずです。
なんとなくで広告を掲載している場合は、再検討したほうがよいでしょう。
10. エラーはどんなものでも避ける
誤字脱字やリンク切れは、サイトや記事の信頼性を損なってしまいます。
オウンドメディアは、
その製品やサービスを提供している会社が運営しているものであり、
消費者はもっとも信頼のおける情報源と考えています。
—————————————————————-
ビジネスとして、企業として、信頼性はとても大切です。
オウンドメディアで信頼性を落としてしまうのはもったいない、
というのはもちろん、ビジネスに悪い影響が出ることすらあります。
もう一度、自社で運営しているオウンドメディア、
もし運営していない場合でも、自社サイト全体を、
ぜひチェックしてみてください。
▼参考
信頼性の高いオウンドメディアを作る10のガイドライン by スタンフォード大学
| Web担当者Forum
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/11/17/21526
萩原印刷株式会社 クロスメディア部
信頼度の高いオウンドメディアになるために
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スタンフォード大学が発表した「Webの信頼性ガイドライン」を軸に、
オウンドメディアの「信頼性」をどうすれば高められるかを紹介します。
オウンドメディアとは、企業やブランドが自ら「所有する」メディアであり、
昨年あたりから積極的に取り組む会社が増えています。
広い意味では、Webサイトそのものや、
自社発行の広報誌やパンフレットなどを含みますが、
一般的には、消費者への情報発信やコミュニケーションのために
新たに開設した「特設サイト」や「記事サイト」を指します。
たとえば、資生堂の「Beauty & Co.」、電通の「電通報」、
サイボウズの「サイボウズ式」などが有名です。
従来のブログのように、「広報」的な発想で、
一方通行の情報発信を行うのではなく、
・消費者への役立ちと自社のアピールの両方を強く志向する
・メディア全体や記事ごとのコンバージョン動線をわかりやすく提示する
・マーケティングの観点から、明確なKPIを設定する
といった点が、オウンドメディアの特徴です。
自社のプロモーションを展開する場所となるため、
ただ単に話題性(いわゆる「ウケる」「バズる」こと)だけを
意識するのではなく、情報の信頼性に配慮しましょう。
また、運営する会社そのものの価値を下げないためのポイントにも、
ぜひ興味をもって読んでいただきたいところです。
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■ スタンフォード大学による、古くて新しい10のガイドライン
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スタンフォード大学が2002年に発表した
「Webの信頼性に関するスタンフォード・ガイドライン」という、
10項目からなるガイドラインがあります。
Webサイトの信頼性をどうすれば高められるか、という観点から、
4500人に対して3年にわたって行った調査をもとに作った
ガイドラインで、いま、あらためて注目されています。
いまから13年前のものなので、少し古い部分もありますが、
情報発信やコミュニケーションに関する基本的な考え方は、
いまでも変わっていないはずです。
以下、10項目を詳しく見ていきましょう。
1. サイトの情報の正確性を検証しやすくする
記事で、第三者の文章やデータなどの引用、参照、出典などの
補助情報があれば、きちんとそのサイトへのリンクを添えましょう。
それにより、信頼性が強化されます。
2. サイトを運営しているのが実際の組織(会社)であることを示す
会社の実際の所在地や電話番号を掲載したり、
執筆者個人として何か所属している会などがあれば、明記しましょう。
これらがあいまいだったり、わかりづらいと、
実在性や背景情報に不足があることになり、
自分たちでは気づかないうちに信頼性が低下しているケースがあります。
3. 組織、コンテンツ、サービスにおける専門性を強調する
どの会社や個人でも、強い分野があると思います。
それらを強調することで、記事の信頼性が高まります。
さらに、専門性が高く、評判のよい会社と提携していたり、
共同企画などがある場合は、そういったことも掲載しましょう。
4. サイトを運営しているのが誠実で信用される人間であることを掲載する
運営者(運営責任者やスタッフ)の略歴、ソーシャルアカウントなどを
写真つきで掲載するとよいでしょう。
ユーザーとの「顔の見えるコミュニケーション」にもつながります。
記事それぞれについても、
執筆者情報としてこれらを掲載するのが望ましいといえます。
5. 連絡、お問い合わせを容易にできるようにする
住所、電話番号、メールアドレスなどの連絡先を明確に示しましょう。
連絡先がわかりづらい、問い合わせしにくい、といったことがないように。
6. サイトのデザインを、目的に合ったものにする
ユーザーは、まず見た目のデザインで、サイトの印象を決めます。
デザインでは、レイアウトや画像などの目に入りやすい要素はもちろん、
文字組みやサイト全体での一貫性などにも気を配りましょう。
デザインをサイトの目的に合わせること、つまり、
コンセプトやブランドイメージと一致させることが大切です。
7. サイトを使いやすく、ユーザーにとって有益なものに
この調査では「使いやすい」ことと「有益である」ことが、
信頼性に直結していたそうです。
運営者は、自社の製品やサービスのアピール、
技術的なチャレンジ(おもしろいギミックやビジュアルなど)を
強調しすぎてしまい、「ユーザー本位」を忘れてしまうことがあります。
コンテンツを見て、製品を購入したり、サービスに申し込むのはユーザーです。
ユーザー目線での継続的な改善が、オウンドメディアでも不可欠です。
8. サイトのコンテンツを頻繁に更新する
よく更新している、情報をアップデートをしているサイトは、
それだけリソースが投入され、しっかりと運営されているということ。
ユーザーの信頼性が高まることは間違いありません。
9. 広告や値引きなどのプロモーションコンテンツは最小限にする
できれば、サイトには広告を掲載しないようにしましょう。
運営費のために、どうしても広告を掲載する場合は、
コンテンツと広告を明確に区別できるようにしましょう。
通常、オウンドメディアは、
自社の製品やサービスをアピールする場所として運営します。
運営費を広告料で(部分的にでも)まかなうという発想は、ほぼないはずです。
なんとなくで広告を掲載している場合は、再検討したほうがよいでしょう。
10. エラーはどんなものでも避ける
誤字脱字やリンク切れは、サイトや記事の信頼性を損なってしまいます。
オウンドメディアは、
その製品やサービスを提供している会社が運営しているものであり、
消費者はもっとも信頼のおける情報源と考えています。
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ビジネスとして、企業として、信頼性はとても大切です。
オウンドメディアで信頼性を落としてしまうのはもったいない、
というのはもちろん、ビジネスに悪い影響が出ることすらあります。
もう一度、自社で運営しているオウンドメディア、
もし運営していない場合でも、自社サイト全体を、
ぜひチェックしてみてください。
▼参考
信頼性の高いオウンドメディアを作る10のガイドライン by スタンフォード大学
| Web担当者Forum
http://web-tan.forum.impressrd.jp/e/2015/11/17/21526
萩原印刷株式会社 クロスメディア部