コラム
100周年に関する不思議なご縁
代表取締役 萩原 誠
弊社は2025年4月1日に創業100周年を迎えることができました。
これもひとえに、長年にわたりご支援くださったお客様、社員の皆様、協力会社様、メーカー及び資材関係の皆様、関係者の皆様のご支援の賜物と、心より感謝申し上げます。
お客様には感謝の気持ちをお伝えするため、1社1社丁寧に訪問し、謝辞を述べたいと思います。
1月の社長コラムでは、当社がなぜ100年存続できたのかをテーマに取り上げました。今回は、100周年に関わる不思議なご縁についてお話したいと思います。
私が100周年を意識し始めたのは、今から5年前のことです。先代の歳子社長が80周年を丁寧に企画してくださったことが記憶にあり、100周年には100年史を作成しようと意気込んでいました。
そんな折、京都の花園大学の浅子教授から突然、お電話をいただきました。教授は堀口大學の研究者であり、その書籍の奥付を見ると、ほとんどが萩原印刷所で印刷され、印刷者として「萩原芳雄」と記されている。調べてみると、東京に萩原印刷という会社が営業を続けているが、どのような関係なのかと尋ねられました。
私は即座に、「それは私の祖父であり、今も元気に会社を続けています」とお答えしました。その後、浅子教授は祖父の時代の印刷物のリストや、所蔵している印刷物の写真を送ってくださり、私がまったく知らなかった祖父の仕事について多くのことを教えてくださいました。私にとって、非常に貴重な情報の数々でした。
また、100年史の書影の許諾を得るため、新潟の長岡図書館に問い合わせたところ、堀口大學の娘さんである堀口すみれ子様がご健在で、著作権をお持ちであることを教えていただきました。ご連絡先を伺い、許諾をお願いすると、快く承諾いただき、さらに100年史への寄稿文まで書いてくださいました。その寄稿文には、祖父の時代の印刷物を丁寧にお褒めいただき、大変感銘を受けました。まさに不思議なご縁を感じました。
さらに、祖父の時代には、サン=テグジュペリの『夜間飛行』という名著を組版・印刷しました。私自身も心を躍らせながら読んだ記憶のある作品です。そして100年後、その『夜間飛行』が光文社の古典新訳文庫で再発行されることになりました。組版・印刷を担当するのは、奇しくも当社でした。100年の時を経て、祖父が手掛けた名著が新たに翻訳され、それを再び当社が手掛けることになったことに、まさに不思議なご縁を感じずにはいられませんでした。
100年という歴史は、多くの人々のご縁とご協力、ご支援があってこそ成り立つものだと、改めて実感しています。これからもこのご縁を大切にし、新たな100年へ向けて、社業に邁進してまいります。
これもひとえに、長年にわたりご支援くださったお客様、社員の皆様、協力会社様、メーカー及び資材関係の皆様、関係者の皆様のご支援の賜物と、心より感謝申し上げます。
お客様には感謝の気持ちをお伝えするため、1社1社丁寧に訪問し、謝辞を述べたいと思います。
1月の社長コラムでは、当社がなぜ100年存続できたのかをテーマに取り上げました。今回は、100周年に関わる不思議なご縁についてお話したいと思います。
私が100周年を意識し始めたのは、今から5年前のことです。先代の歳子社長が80周年を丁寧に企画してくださったことが記憶にあり、100周年には100年史を作成しようと意気込んでいました。
そんな折、京都の花園大学の浅子教授から突然、お電話をいただきました。教授は堀口大學の研究者であり、その書籍の奥付を見ると、ほとんどが萩原印刷所で印刷され、印刷者として「萩原芳雄」と記されている。調べてみると、東京に萩原印刷という会社が営業を続けているが、どのような関係なのかと尋ねられました。
私は即座に、「それは私の祖父であり、今も元気に会社を続けています」とお答えしました。その後、浅子教授は祖父の時代の印刷物のリストや、所蔵している印刷物の写真を送ってくださり、私がまったく知らなかった祖父の仕事について多くのことを教えてくださいました。私にとって、非常に貴重な情報の数々でした。
また、100年史の書影の許諾を得るため、新潟の長岡図書館に問い合わせたところ、堀口大學の娘さんである堀口すみれ子様がご健在で、著作権をお持ちであることを教えていただきました。ご連絡先を伺い、許諾をお願いすると、快く承諾いただき、さらに100年史への寄稿文まで書いてくださいました。その寄稿文には、祖父の時代の印刷物を丁寧にお褒めいただき、大変感銘を受けました。まさに不思議なご縁を感じました。
さらに、祖父の時代には、サン=テグジュペリの『夜間飛行』という名著を組版・印刷しました。私自身も心を躍らせながら読んだ記憶のある作品です。そして100年後、その『夜間飛行』が光文社の古典新訳文庫で再発行されることになりました。組版・印刷を担当するのは、奇しくも当社でした。100年の時を経て、祖父が手掛けた名著が新たに翻訳され、それを再び当社が手掛けることになったことに、まさに不思議なご縁を感じずにはいられませんでした。
100年という歴史は、多くの人々のご縁とご協力、ご支援があってこそ成り立つものだと、改めて実感しています。これからもこのご縁を大切にし、新たな100年へ向けて、社業に邁進してまいります。