コラム
最近のお薦め本について
代表取締役 萩原 誠
私にとって年末年始の楽しみの一つに読書があります。読みたくて買い溜めておいた本を一気に読めるのでとても貴重な休日でもあります。特に当社で手掛けた作品はやはり愛着があります。今年はベストセラー本にも恵まれ、書店に行っても当社で印刷された作品が平積みで多く並べられており、とても誇らしくまたうれしい限りです。年末に盛岡駅のさわや書店 フェザン店(※写真参照)を訪れた時でも写真のように、「リカバリー・カバヒコ(光文社刊)」、「ぎんなみ商店街の事件簿(ブラザー編、シスター編 小学館刊)」、「アンと幸福(光文社刊)」、「照子と瑠衣(祥伝社刊)」、「マリスアングル)(光文社刊)」、「トヨトミの世襲(小学館刊)」、「ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人(光文社文庫)」など、当社で印刷されたベストセラー本が数多くあります。そんな中からぜひ読んで頂きたいお薦めの本をご紹介します。
シリーズで読み続けている「アンと幸福」は、デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働く梅本杏子(通称アンちゃん)さんが、様々な経験をして大人になっていく課程を物語にしています。物語の構成上和菓子がたくさん出てきますが、その描写が素晴らしくつい和菓子を食べたくなる、ほっこりする作品です。今回は初めて恋の予感がしてきました。
「照子と瑠衣」は、長年連れ添ったご主人と別れた70歳になる専業主婦の照子と、同じ70歳の元シャンソン歌手の瑠衣が、他人の別荘を無断で借りて生活する物語です。今年70歳になった自分を重ねてみて、あり得る話と思いながら読み進みました。クライマックスの成り行きがとても秀逸でした。
「ぎんなみ商店街の事件簿(Brother編、Sister編)」は同じ事件を、兄弟で暮らす4人兄弟と、焼鳥屋の三姉妹の視点から別々に解決していく物語で、今までにない構成がとても新鮮に思えた作品です。1粒で2度美味しい作品です。
「ブラックショーマンと名もなき町の殺人」は文庫化されて読み直してみました。東野圭吾作品の中でも主人公のキャラクターが際立っており、1月末に刊行される次回作が楽しみな作品です。クライマックスのどんでん返しがとても面白かったです。
「マリスアングル」は誉田哲也さんのベストセラー姫川玲子シリーズで毎回楽しみに読んでいます。今回も二転三転する展開で、また映画化されればと期待してもおります。
番外編では当社の印刷作品ではありませんが、42年ぶりに待望の続編となった黒柳徹子さんの「続 窓ぎわのトットちゃん」もお勧めです。戦争中の疎開を体験し、多感な女子高生で戦後の復興期を迎え、その後NHK劇団に入り、紅白歌合戦の司会に抜擢され、「いまの黒柳さん」へと成長して行く物語です。
また「窓ぎわのトットちゃん」を読み直してみましたが、さすがに800万部の国民的ベストセラーだけあり、42年経っても全く色褪せない名著だとあらためて感じた次第です。
どれも素晴らしい作品です。この機会にぜひ読んで見て下さい。