コラム
20年間料理し続けてたどり着いた手元に欠かせない調味料3つ
クロスメディア部
初めて自分で料理に興味をもったのはインドカレーでした。
古本屋でレヌ・アロラ『インドスパイス料理』を見つけて、インドもスパイスも全然知らないけど、混ぜたらおいしくなるって魔法みたいと思ったのが出会い。
そこから3ヶ月くらい試行錯誤して、基本のインドカレーやタンドリーチキン、クミンをベースにしたサブジというインドの煮込み料理などを作って、料理の楽しさに開眼しました(さすがにひよこ豆のカレーを1ヶ月食べ続けたら、もうひよこ豆はいらないとなりましたが)。
実家の方では出汁の概念が乏しく、醤油と砂糖を大量に使う料理ばかりで、子供の頃はスーパーマーケットの惣菜や外食が楽しみだったくらい。しかし、初めて京都の駅ビルで炊き込みご飯とうどんを食べたときに、同じ和食でもこんなに味がちがうと驚きました。
出汁も昆布と鰹からきちんと取るやり方がありますが、一般家庭ではなかなか時間も費用も難しい。そこで各社いろいろな出汁の素を販売していますが、私のイチオシは七福の白出汁。
https://www.7fukuj.co.jp/consumer/ 昆布・鰹節・干し椎茸の入った白出汁は、楽器でいうところのベース。
野菜を下から支えておいしさを引き出します。味噌汁作るときもこれを入れることで旨味がしっかり出ますし、なんなら味噌がなくてもおいしい。
冬はこれをどぼどぼと贅沢に使ったおでんもおいしいし、夏はそうめんの汁として毎日のように出番があります。他にもいろいろ白出汁を使いましたが、個人的にはこれがNo.1。
実家では出汁だけでなく、すっぱい料理も親が苦手でほとんど出てきませんでした。
しかし、大人になって酒を嗜むようになるとすっぱい料理がおいしく感じられるようになります。
お酢やレモン汁が調味料の定番ですが、新橋のせとうち旬彩館で出会った「無茶々園青みかん果汁」はかれこれ10年以上家から欠かしたことがありません。
https://muchachaen.shop-pro.jp/?pid=89831746
レモンよりも酸味がまろやかで、そのまま飲めるくらいにやさしい味。
オリーブオイルと塩と混ぜてドレッシングにするのが一般的ですが、なんといっても無味の炭酸水に入れることで最高の夏みかんサイダーになります。この夏みかんサイダー、安ウイスキーも最高のハイボールに変えてしまう優れもの。
売っているお店が少ないですが、レモンはちょっとすっぱすぎてという方におすすめです。
もう一つ、欠かせないのは塩です。
調味料さしすせそにも入る当たり前の塩ですが、本気で探すといろいろな味がします。
「塩は塩の味でしょ」というのもごもっともですが、岩塩などミネラル成分次第で、塩の味はいろいろ変わり、旨味が感じられるようになります。
おいしい塩を探そうと思ったきっかけは、むかし文春文庫から出ていたジェフリー・スタインガーテン『すべてを食べつくした男』『やっぱり美味しいものが好き』の2冊でした。
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167651480
この中に、どこにでも自分のアレンジした美味しい塩を懐に忍ばせている人が出てきます。高級レストランでさえ、こっそりと塩をとりだして味変してしまう彼の姿を読んで、塩だけでそんなに味が変わるだろうかと興味がわきました。
そこで見つけたのが東京・大島で作られる「海の精」。豆腐用の塩まで作られています。
https://www.uminosei.com/
味がとがっておらず、旨味と塩味を底上げする感じで、焼いただけの肉や、醤油の代わりに刺身に使ったりしてもおいしい。おすすめの使い方は5月から7月に一番おいしくなる生の(種を取った)青唐辛子を刻んで、塩味と爽やかな辛みを一緒に味わうのが最高です。
じめじめする季節は食も進まなくなりがちですが、普段の調味料をちょっと変えてみるとおもしろいかもしれません。ぜひお試しください。
古本屋でレヌ・アロラ『インドスパイス料理』を見つけて、インドもスパイスも全然知らないけど、混ぜたらおいしくなるって魔法みたいと思ったのが出会い。
そこから3ヶ月くらい試行錯誤して、基本のインドカレーやタンドリーチキン、クミンをベースにしたサブジというインドの煮込み料理などを作って、料理の楽しさに開眼しました(さすがにひよこ豆のカレーを1ヶ月食べ続けたら、もうひよこ豆はいらないとなりましたが)。
実家の方では出汁の概念が乏しく、醤油と砂糖を大量に使う料理ばかりで、子供の頃はスーパーマーケットの惣菜や外食が楽しみだったくらい。しかし、初めて京都の駅ビルで炊き込みご飯とうどんを食べたときに、同じ和食でもこんなに味がちがうと驚きました。
出汁も昆布と鰹からきちんと取るやり方がありますが、一般家庭ではなかなか時間も費用も難しい。そこで各社いろいろな出汁の素を販売していますが、私のイチオシは七福の白出汁。
https://www.7fukuj.co.jp/consumer/ 昆布・鰹節・干し椎茸の入った白出汁は、楽器でいうところのベース。
野菜を下から支えておいしさを引き出します。味噌汁作るときもこれを入れることで旨味がしっかり出ますし、なんなら味噌がなくてもおいしい。
冬はこれをどぼどぼと贅沢に使ったおでんもおいしいし、夏はそうめんの汁として毎日のように出番があります。他にもいろいろ白出汁を使いましたが、個人的にはこれがNo.1。
実家では出汁だけでなく、すっぱい料理も親が苦手でほとんど出てきませんでした。
しかし、大人になって酒を嗜むようになるとすっぱい料理がおいしく感じられるようになります。
お酢やレモン汁が調味料の定番ですが、新橋のせとうち旬彩館で出会った「無茶々園青みかん果汁」はかれこれ10年以上家から欠かしたことがありません。
https://muchachaen.shop-pro.jp/?pid=89831746
レモンよりも酸味がまろやかで、そのまま飲めるくらいにやさしい味。
オリーブオイルと塩と混ぜてドレッシングにするのが一般的ですが、なんといっても無味の炭酸水に入れることで最高の夏みかんサイダーになります。この夏みかんサイダー、安ウイスキーも最高のハイボールに変えてしまう優れもの。
売っているお店が少ないですが、レモンはちょっとすっぱすぎてという方におすすめです。
もう一つ、欠かせないのは塩です。
調味料さしすせそにも入る当たり前の塩ですが、本気で探すといろいろな味がします。
「塩は塩の味でしょ」というのもごもっともですが、岩塩などミネラル成分次第で、塩の味はいろいろ変わり、旨味が感じられるようになります。
おいしい塩を探そうと思ったきっかけは、むかし文春文庫から出ていたジェフリー・スタインガーテン『すべてを食べつくした男』『やっぱり美味しいものが好き』の2冊でした。
https://books.bunshun.jp/ud/book/num/9784167651480
この中に、どこにでも自分のアレンジした美味しい塩を懐に忍ばせている人が出てきます。高級レストランでさえ、こっそりと塩をとりだして味変してしまう彼の姿を読んで、塩だけでそんなに味が変わるだろうかと興味がわきました。
そこで見つけたのが東京・大島で作られる「海の精」。豆腐用の塩まで作られています。
https://www.uminosei.com/
味がとがっておらず、旨味と塩味を底上げする感じで、焼いただけの肉や、醤油の代わりに刺身に使ったりしてもおいしい。おすすめの使い方は5月から7月に一番おいしくなる生の(種を取った)青唐辛子を刻んで、塩味と爽やかな辛みを一緒に味わうのが最高です。
じめじめする季節は食も進まなくなりがちですが、普段の調味料をちょっと変えてみるとおもしろいかもしれません。ぜひお試しください。