コラム

健康寿命って何だ?

代表取締役 萩原 誠

 冒頭より突然ですが、健康寿命とは「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。
 私は2月半ばより腰痛が悪化して自宅療養を余儀なくされ、繁忙期に出社できず社員の皆さんにはご迷惑をおかけしております。脊柱管狭窄症という脊柱が狭くなり、その狭くなった箇所が神経に触って激痛が走り、歩くこともできなくなる病気です。現在はリハビリも兼ねて、毎日歩行訓練と筋力トレーニングやストレッチで回復を目指しています。3月24日頃より歩き始め、現在は少しずつ歩く距離を長くしています。
 この脊柱管狭窄症という病気は、実は高齢者になるとごく一般的な病気で、10人に一人は患う病のようです。確かに周りの社長さんやゴルフ仲間にも、腰痛の方が多くおられますが、整形外科や整体に通っている話や、重症の方になると手術をして昔のようにテニスやゴルフもできるようになりましたという話も良く聞きます。
 69歳ともなると、仕事で環境や景気や業界事情に対して対応するだけでなく、自分自身の健康との戦いも厳しさを増してきます。
 62歳で食道がんになった時も、初めて病名を聖路加病院で聞いた時は、最悪のケースも頭をよぎりました。早い段階での発見だったので手術も含めて2週間程度の入院で済みましたが、過度の飲酒が原因だったためその後お酒は基本的に飲まなくなりました。先輩の印刷会社経営者の皆さんも70歳を過ぎたあたりで亡くなる方も多く、印刷組合でも今では自分がかなり年配の世代になりつつあります。
 最近出版するほとんどの本がベストセラーになり、「80歳の壁」が53万部の大ベストセラーとなった和田秀樹さんの著書に「70代でも死ぬ人、80代でも元気な人」があります。常に楽しく積極的思考で生きて行くことを提唱している元気が出る本ですが、その中に「70代は元気であれば、人生で一番幸せな世代」という文章がありました。70代は80台に比べれば身体もまだまだ自由に動くし、金銭的にも少しゆとりがあり、何事にもチャレンジできる恵まれた世代だというのです。しかしその条件として「元気であれば」の一文が前についています。日本人の平均寿命は男性が81.47歳、女性が87.57歳と言われていますが、健康寿命では、令和元年時点で男性が72.68歳、女性75.38歳と急激に低くなってしまいます。これはかなりショッキングな現実です。たとえ長生きしたとしても、寝たきりでは人生の生きがいや幸せもかなり規制されてしまいます。母が86歳になっても、毎日ラジオ体操を行い、週一で運動も兼ねて必ず電車で戸田工場に行っていたことを思い出すと、本当に健康には気を付けて努力していたんだなとあらためて敬服する次第です。
 健康寿命に近づいている自分にとって、益々健康に対して注意を払い、少しでも元気に長く仕事をして、楽しく生活できればと願う今日この頃です。  
 皆さんも健康にはくれぐれもご留意下さい!

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