コラム
新年度(とは関係ないですが・・・)
営業部
昨日は、十三夜でしたが、空を見上げた方はいらっしゃいますか?
曇り空のせいできれいな月を見ることは残念ながらできなかったので、月見団子ならぬ栗入り饅頭の丸くて黄色の栗を月の代わりとしてヨシとしました。皮はモチモチ、栗はホクホク、餡の甘さも控えめで、とてもおいしかったです。月より饅頭。
(写真はイメージです)
さて、当社では、10月から新年度となります。
2016年度は取次さんの倒産や、Amazonの読み放題開始など色々と大きい事件がありまして、出版印刷業界もバタバタとしております。
ただ、私個人の印象ですと、見本・配本が終わったあとの販売状況などはあまり耳にすることはなく、以前と比べて大きく何かが変わったという感覚はあまりなかったのですが、改めて版元さんの営業の方に話を聞いてみたところ、やはりかなり厳しくなっている、というような話をよく耳にします。
「どうしたら売れるんだろうねぇ」と版元さん。「どうしたら売れるんですかねぇ。ドラマ化とかですかねぇ」と印刷屋。
本の売り方について考えているときに、ふと、ある記事が目にとまりました。
盛岡市にある書店さんで、表紙もタイトルも隠してキーワードのみ記した文庫本を店頭に置いて販売したところ、2か月で1600部も売れたという記事でした(かなり異例なことのようです)。
なんと、ネット上でなんの本かを暴露する方もいないそうです。
書店員さんの思いが、本の購入者に伝わっている、ということだと思います。
詳細はこちら→http://news.livedoor.com/article/detail/12129447/
また、少し調べてみたところ、オーストラリアの書店さんも、【Blind Date With A Book(本とお見合い)】と銘打って、包装されていてキーワードのみしかわからない本をおしゃれに販売しています。
自分で本を選ぶと、どうしても、好きな著者さんやジャンルや中身のちょっと見で、「買う買わない」の線引きをしてしまうので、新しい本に出会いたいときにうってつけな販売方法だと思いました。
詳細はこちら→http://tabi-labo.com/267926/elizabeths-bookshop/
本が売れない・読む人が減った、と言われている昨今。
たしかに私自身も、以前のように電車に乗る十数分のために本を読むことはなくなり、本を持っていてもスマホのニュースサイトやゲームで時間をつぶすことが多くなっています。
時間がないのではなく、以前は読書に費やされていた自由な時間を、今は別のことに使ってしまっているだけなのですが…。
読まれるのを待っている本が古典文学から現代小説、専門書など数十冊分、私の本棚で眠っています。
新年度になり、心機一転。
話題のボブ・ディランを流しながら、以前のような本の虫とまではいかないまでも、たまっている本を少しずつでもどんどん読んでいこうかな、と考えております。