コラム
携帯電話での通話時の相手の声は偽物?
クロスメディア部
みなさんは携帯電話お持ちでしょうか。
おそらくは持っておられない方のほうが少ないのではないでしょうか。
いまや、携帯電話の契約数は1億5000万件を超え、契約数だけを見れば、日本国民全員が携帯電話を保有している状況です。一人複数台お持ちの方もいらっしゃるでしょう。
そんな携帯電話ですが、まだまだ使いこなせていない機能や、知らない事実がたくさんあると思います。今日はその中から、私も先日知った事実をお伝えします。
携帯電話で使える機能は、通話・メールなどの連絡手段やネットサーフィン、ゲームや健康管理、読書など数えきれないほどあります。私が初めて持った携帯電話は2色の画面に3和音の着信音のトランシーバーのような携帯電話でしたので、そこから10年足らずで各段の進化を遂げました!さらにはこの数年でスマホが普及し、さらに多くのことができるようになりましたが、その中から、今日はもっとも基本的な「通話」に関する私の驚いた事実をひとつ。
携帯電話で通話をしたときに、なにか違和感を覚えたことはあるでしょうか。
私はまったくありません。
では、通話の際に相手の声が少し違うように聞こえたことはありますか?
中にはいらっしゃると思います。
その疑問は間違えではないようです。
携帯電話での通話の際は、相手の声ではなく、まったくの偽物の声なんだそうです。
どういうことかといいますと、携帯電話の通信量では実際の声をそのまま送ることは、情報量が多すぎるため、データ量を小さくする必要がでてきます。しかし、単純にデータ量を小さくしてしまうと通話の音質が悪くなり、聞き取りにくくなってしまいます。そのために音質を下げずにデータ量を小さくできる技術が求められ、アメリカで音声をデジタル化する方式が開発されました。この方式を簡単に説明すると、音声を「声の特徴」と「音韻情報(言語という観点から音声をみた場合の情報)」とに分け、「音韻情報」のみをデータ化します。そして、「声の特徴」については、『声の辞書「コードブック』という合成音を使用します。約2000~2500種類といわれるサンプリングの中から、似たものを選び、「音韻情報」のデータと一緒に送信をします。これを受け手側では合成して再生し、その声を聞いているわけです。
現在ではこういった方法を活用して、携帯電話会社それぞれが改良・発展させた技術で、小さいデータ量で高音質な通話を実現しているようです。
みなさんは故郷の家族の声・夫・妻・子供・恋人・友達などさまざまな人と通話をされ、その人の声を聞いて、安心することができたり、寂しさを紛らわすことができていたかもしれません。ただ、今まで聞いていたその声は本物ではなかったのです。
ただ、これは携帯電話での通話の際のしくみらしく、固定電話やLINE、skypeなどのコミュニケーションアプリなどは、上記とは違った手法で通話を実現しているとのことですので、ご自身で違いを確認してみてはいかがでしょうか。